「わー!!ルイ見て見て!!うみうしいた!!」
磯で生き物を見つけてシュリはおおはしゃぎ。普段は同年代の子たちに比べてシャイで大人しくてあまり感情を表さないシュリだけど、今は子供らしく楽しそうだ。
「ほんとだ!えーと、これは毒は無いから大丈夫みたいだね。」
ルイがスマホの画像検索ですかさず調べる。好きだからといって安易に触るのは危険なので、いちいち調べることにした。シュリは喜んで虫かごに海水とウミウシを採取する。
そんな感じで何匹かの生き物を掴まえて、磯遊びを思い切り堪能した。
「よし、そろそろ一回母さんの所に戻ろう。水分補給しなきゃね。」
「えーもう?また後で来てもいい?」
「もちろん。シュリの好きな冷たいカルピス持って来たから飲もうね」
シュリとルイは砂浜を歩き出したけど、シュリは虫かごの中から目を離せなくて何度か転びそうになる。
「前見ないと危ないよ!…ふふ、そんなに嬉しいんだ」
虫かごを見ながら目をキラキラさせているシュリを見てルイは笑った。あまりこういう顔をしない子だから、ルイも嬉しくなってしまう。
「ほら、おいで。」
そういうとルイはシュリをひょいと右腕で抱き上げた。
「どれが好きなの?」
「これ、うさぎみたいな白いうみうし!かわいいから母さんにあげるんだ」
「そっか。母さん喜ぶね!」
シュリは嬉しそうに虫かごを見ながら、ルイの首に掴まって甘える様に体を預けている。
ルイはシュリのおでこにキスをして砂浜を抱っこしたまま愛美の元に戻った。
「おかえりなさい!まあ!たくさん見つけたのね〜!」
シュリは愛美に手渡された冷たいカルピスを飲みながら、嬉しそうに虫かごの中を見せて説明している。
「これ、うさぎみたいでしょ?母さんにあげるね!名前つけていいよ!」
「ありがとう!う〜ん、名前なににしようかしら。」
2人が楽しそうに話しているのを微笑ましく見ながらルイは冷たいスポーツドリンクを飲んだ。
空想都市一番街
このサイトは管理人「すばる」の空想の世界です。 一次創作のBL、男女のお話、イラスト、漫画などを投稿しています。 どうぞゆっくりしていってくださいな。
0コメント