すばるの物語のはじまり。
すばるが義理のパパのタクヤと暮らし始めたのは10歳の頃。
タクヤは音楽家で色々な音楽活動をしながら、音楽学校の講師をしている。
すばるのママは画家でアートスクールの先生なんだけど、
とっても浮気性だった。
あんまりにも奔放で、結局家を出て行ってしまったので、タクヤとの結婚生活は長くは続かなかった。
ママは男のことになると度々すばるのことを忘れてネグレクトしていたので
自分もネグレクトを受けたことがあるタクヤは、すばるを引き取って娘として育てることにした。
ひとまわりしか違わないけど、愛情持って優しくも厳しくも接してくれるパパ。
タクヤがまだ若いので、色んな人にすばるの養育は考え直したら、と言われたけど、
「一度育てると決めたんで、辞める気はないんです」
と、意思は固かった。
優しくて、ちゃんと子供のすばるにも敬意を払ってくれるパパ。すばるはそんなパパが大好きだった。
すばるは小さな時からいつも気分屋で奔放な母に振り回され、たくさん泣いてきたので、なんだか初めて家族ができた様な気持ちがした。
海の近くの家で暮らす二人。
お話はここから始まっていきます。
空想都市一番街
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