「やあ、レイナさん久しぶり。すばるを迎えがてら、俺もお祝いを渡したいと思ってね。…あれ、どうしたのすばる」
タクヤが部屋に通されると泣いているすばるがいた。
「…なんでもないよ。トイレ行ってくる。」
すばるは袖で涙を拭いてトイレに立った。
「レイナさん、あの子に何か言ったの?」
レイナは訳を話した。
「あなただって恋人くらい作りたいかと思ったのよ、、」
タクヤは盛大にため息をついた、
「あなたって人は、、すばるを引き取ると決めたのは俺だよ。
もし誰かを好きになるとしても、すばるが邪魔になることなんてあり得ないし、あの子の幸せが1番。
そんなの親なら当たり前でしょう。
それにあなたこそ、自分のところに来いなんて無責任によくそんなことが言えるよな」
タクヤはとても怒っていた。
「そんなに怒らないでよ。なによ、自由に生きて何が悪いの?」
「あなたに言っても理解できないと思うけど、あなたは自由を履き違えてる」
タクヤとレイナが言い争っていると、ルーちゃんが泣き出した。
「あ、ルーちゃんごめんね、怖かったね。よしよし」
タクヤは咄嗟に子供の前で熱くなってしまったことを後悔した。
「すまない。ちょっと熱くなった」
「いいわ。ほら、ルーちゃんを見てあげて。」
タクヤはレイナに渡され、ぎこちなくルーちゃんを抱いた。
「可愛いな。すごく可愛い。赤ん坊ってこんなに小さいんだな。」
そこにすばるが戻ってきた。
「パパ、私にもルーちゃん抱っこさせて」
そうしてタクヤとすばるはルーちゃんと触れ合い、帰路についた。
「また来てねぇ〜!」
とレイナは2人を見送った。
「パパ、ありがとう」
帰りの車ですばるが言った。
「ん?なにが?」
「さっきママに…私のことで、怒ってくれた」
すばるは顔を赤くして下を向いた。
「聞いてたの?ふふふ、親として当たり前のこと言っただけだよ。何も気にしなくていいってこと、分かってくれたよね?」
すばるは顔をあげて嬉しそうにうなづいた。
「ねぇパパ、私にはルーちゃん以外にもきょうだいがいるの。知ってるよね?」
「うん、話に聞いただけだから、詳しくは知らないけど」
「聞いてくれる?可愛い双子なの」
すばるはニコニコと話はじめた。
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