温泉地の中心部に近い、中規模で綺麗な宿に車をつける。一泊なので大した荷物はないから、駐車場に車を停め伊織は2人分の荷物を持つとコウタと2人でエントランスに入る。
「さすが言の葉リゾートの宿だな。一流の調度品ばかりだし作りも嫌味がない」
「言の葉リゾートって?」
「お前にも関係がある会社だな。お前が働く施設を運営している五色財閥の子会社だ。各地で高級リゾートホテルを経営している。」
伊織の説明に、へー!と驚きながらコウタと伊織はフロントへと進む。
伊織がチェックインしている間、コウタは隣の売店をのぞいていた。
たくさんのお土産が陳列され、他にもおつまみやビールや酒、ジュースが売られている。
もちろんご当地グッズも。
みんなのお土産何にしようかな…と考えていると伊織のチェックインが終わったのでコウタは駆け寄る。
「10階だ。エレベーターで上がるぞ。」
「高い建物なんですね。景色も綺麗だろうなあ。楽しみだなあ」
エレベーターはガラス張りで、外の景色が一望できた。
「わー!こんなエレベーター初めて!伊織さん、あれがパンフレットにあった文化財の湯屋ですね」
「そうだな。遠くから見ても風情がある。宿に風呂もあるが、荷物を置いたらまずあそこに行ってみよう。二階でお前とごろ寝してゆっくり休みたい」
「楽しそうですね!」
2人は10階の部屋の鍵を開けて中に入る。
窓からはこじんまりしたこの温泉地を一望できるし、部屋も清潔で綺麗な和室で、とても快適だった。
「やっぱりとてもいい眺め!伊織さん連れてきてくれてありがとうございます!運転疲れましたよね。今お茶淹れますね」
コウタが部屋に設置してあるポットに水を入れ、お茶の準備をしている。
伊織は荷物を置いて窓辺のソファに腰掛けるとその様子を見る。
出会った時からそうだったが、いつでもコウタは甲斐甲斐しく伊織のために何かしようとしてくれる。出会った頃は花売りだったからそれも当然だったけど、花売りをやめた今も甲斐甲斐しさは変わらない。根っからの優しい世話好き人間なのだ。
「コウタ、ありがとう。こっちへおいで」
お湯が沸くのを待っているコウタを呼び寄せる。
「はい、伊織さん。」
伊織はポンポンと自分の膝を叩いた。
「上に座って」
「は、はい。こう…ですか」
コウタは照れながら向き合って伊織の膝の上にまたがるように座る。
伊織はコウタを抱きしめてキスをする。チュ、チュと軽いキスの音が響く。
「…ん、んん…」
久しぶりのキス。
溶けてしまいそうな感覚にコウタは声が漏れる。
「…今日ずっとこうしたかった。お前がかわいいから、我慢するの大変だったよ。」
「…俺もずっと、伊織さんとこうしたかったです…」
ぬるり、と舌が絡み合う。
「んふ…んん、いおり、さ…」
「なんだ…?」
クチュ、チュ…
「…んふ、すき…」
そんなかわいいことを言いながらとろけた顔をする恋人が愛おしくて、伊織はコウタのTシャツを捲り上げる。
乳首を摘むと、膝の上のコウタがわずかに跳ねる。
「…はっ、ダメ…」
「ダメじゃないだろ?」
伊織はコウタの両乳首をキュッと摘む。コウタの体がびくりと揺れる。
「んあ、だ、だめです、変に、なっちゃ…」
「なっていいんだよ」
グリグリと乳首を弄りながらキスをし続ける。びくびくと動くコウタの体が愛おしい。
夜まで我慢しようと思っていたが、やっぱり無理だなと思って伊織は心の中で笑った。
こんなに可愛い愛する人がそばにいて、我慢なんかできるわけがないのだ。
コウタの服を脱がせて、自分に跨がせたままツプ、と穴に軽く指を入れてゆるくかき回す。
「あっ…!指ぃ…♡」
「ん…?気持ちいいか?」
伊織はコウタの耳元で囁くとそのままままを甘噛みする。
「あん…きもちいです…」
伊織は空いてる方の手でコウタの硬くなったそこを優しく扱く。
「…伊織さん、そんなにしたら、俺…」
と言ったところで伊織は穴に入れている指を奥まで入れて抜き差しする
「ああん…!!はぁ♡急にぃ…!!ゆび、きもちい…!」
トロトロにとけきった顔で伊織を見つめるコウタ。
「指咥え込んですごい締め付けてくるな…コウタ、かわいい」
そういうと伊織は両手で尻を広げ、左右の人差し指をコウタの中に挿れる。
「ふっ…あ!!なにそれぇっ…!!」
ぐぷぐぷと深く抜き差しすると、コウタの体が反る。
「だっ、め!!後ろで、イっちゃうぅ…」
泣きそうに目を潤ませて言うその姿が最高にそそる。
伊織は無意識に舌なめずりをした。
かわいい。
もっと、もっとイカせたい。
伊織は指の動きをやめない。
「ハッ…その顔たまらないな…メスイキしそうなコウタ、最高にそそる」
伊織はコウタの乳首を強めに甘噛みする。
「ああ、あっ…イっちゃう、いく、イく、い、きゅ…ふ」
ビクンビクンと切ない顔をしてコウタが震える。
「…お前のイキ顔、絶対に誰にも見せたくない…かわいいな、コウタ」
まだイッた余韻で小刻みに跳ねるコウタを抱きしめて伊織は頬やおでこにキスをする。
そしておもむろに自分のものを取り出すと、コウタの穴にあてがう。
「もう一回、気持ちよくなろうか」
ズッ…
一気に奥まで貫かれて、コウタが嬌声を上げる。
「大丈夫…俺が全部動かすから。コウタは俺に体を預けてくれ。」
ズルッ ズプッ
コウタの体をM字のまま抱えて上下に動かす伊織。
「あぁぁぁ♡いおりさ、ん…っ♡すき、すきぃ…っ」
「んっ…く、コウタ、俺もだよ…絡みついてくる、お前の中…っ」
コウタは伊織に体を預けながら、気持ちよさと愛しさで必死にしがみつく。
ずっとこうしたかった。ずっと我慢してた。大好きな人。
「はっ、はっ、もう…いっちゃうよ…お♡」
「ん、俺も…く、コウタ」
再び深くキスをしながら2人は上り詰めていく。
「んん、んふ、ふぅ♡らめ、でる♡あ、あ、あ…っ♡」
「ん…かわいい、俺も中に、全部出すぞ、コウタ…」
「あ、中に、だして…だして…っ」
コウタはビクビクと震えながら達して、伊織もコウタの中に全部放った。
「はあ、はあ、はあ…」
とろけた顔のまま肩で息をするコウタの中からずるりと抜こうとする。
「ん、中から、出てきちゃう」
「ちゃんとティッシュで汚れないようにするから、見せて。流れ出すところ」
伊織が言うとコウタは恥ずかしそうに頬を染める。
「わ、分かった…ん…」
伊織が全部抜くと、とろり、とコウタの中から伊織の精子が溢れ出す。
「…すごいエロいな…」
ティッシュで綺麗に拭き取ると、伊織はコウタを抱きしめた。
「ふふ、やっぱり、夜まで我慢できなかった。会いたかったよコウタ。愛してる」
伊織の胸でコウタは幸せそうに微笑む。
「俺もです。ずっとこうしたかった。伊織さん、大好き。愛してます」
何度大好き、愛してるって言っても足らないくらい、とコウタは思った。
「フフ。部屋のシャワーで少し流してから、湯屋に行こうか。」
「はい、そうしましょう。ふふ。あ、その前に俺、お茶入れますね。」
コウタはとっくに沸いたポットのお湯でお茶を入れてくれた。
ただの緑茶でも、愛する人がいれていれるお茶は格別だ。
2人はお茶を飲んでしばしのんびりしてからシャワーを軽く浴び、文化財の湯屋へと向かった。
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